県議会での知事説明

●平成17年2月定例県議会知事提案事項説明要旨(1)
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平成17年2月22日
 本日、平成十七年二月定例県議会の開会に際し、県政を運営するにあたりましての私の所信を述べさせていただくとともに、提案しました平成十七年度当初予算案並びにその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。
 昨年は、自然災害が猛威を振るった災害の年でありました。
 全国各地で集中豪雨や台風による被害が相次ぎ、さらには、新潟県中越地震やスマトラ沖大地震が発生し、国の内外で未曾有の被害となりました。
 県内でも、六月の竜巻災害をはじめ、台風十八号などの暴風雨により、百億円を超す大きな被害が発生しました。
 県では、これらの災害を教訓として、市町村、防災関係機関と十分な連携を図りながら、地域防災計画を見直すとともに、災害時要援護者対策の指針を作成し、市町村に示すなどして、今後の防災対策に万全を期してまいります。
平成十七年は、私が佐賀県政を担当させていただいて実質的に三年目となります。
 昨年を「改進」の年と位置付けましたが、これは、先人が築いてくださった佐賀の財産を大切にしながらも、時代に合ったものにする、できれば時代に先んじたものにしていく、そういうことによって佐賀県を際立つものにしていきたいという決意をこめたものでした。
 今年は、この「改進」の精神によって芽生えたものを、さらに練り上げていく、熟させていくという思いを込めて、「錬熟」の年と位置付けることとしました。際立つ佐賀県になることに備え、力をためる、さらには、より高い視点で将来を眺望するという願いを「錬熟」の二文字に込めて、去年までの経験の上に立って、しっかりと地に足を着けて、物事を固めていく年にしたいと考えております。
 次に、平成十七年度の県政を進める際の考え方について申し上げます。
 まず、「重点実施項目の着実な推進」についてであります。
 平成十五年度から四年間に、佐賀県として重点的かつ集中的に取り組むべき事項として定めた「重点実施項目」については、平成十六年十二月末時点では、四十九項目を小項目に分けた八十七項目のうち、八十三項目は実施済み又は工程表どおり進んでおり、達成状況はおおむね順調に推移しております。平成十七年度は実施期間の三年目となることから、工程表から遅れている項目については、取組を加速する方策を講じてまいるなどして、目標を達成するため、さらに歩を進めることとしております。
 今後とも、その進捗状況については、県民の皆様に常にお示ししてまいります。
 本県の経済や雇用の状況は依然として厳しく、国民所得と県民所得との格差が拡大する傾向にあり、また、佐賀県の人口は、平成九年以降減り続けており、国立社会保障・人口問題研究所の中位推計によれば、平成四十二年には七十五万一千人まで減少すると予測されております。
 このような厳しい現状に加えて、逼迫する財政状況の中、県政の直面する多くの課題に対応し、佐賀県が将来にわたって豊かさを高め、健全性を維持していくためには、佐賀県が取り組むべき課題を明確にして、その実現に向けて施策の重点化を図ることが重要であります。
 このため、
新たな産業用地の整備等による企業誘致の推進に加え、新産業の創出を図るとともに、新分野の開拓を促進し、『経済活性化と雇用創出』の取組を強化すること
定住の促進に向けて、福祉・医療サービスの向上、暮らしの安全確保、健康な食生活、美しい景観など、『生活環境の向上』を図ること
佐賀県産品の流通促進、観光施策の推進、全国水準を意識した情報発信を行うなど、県として存在感を高める『佐賀県ブランドの構築』を図ること
地球温暖化問題など、複雑、多岐にわたる環境問題に取り組むとともに、全国に先駆けた新エネルギーや循環型社会づくりに取り組む『環境先進県づくり』を進めること
学校、家庭、地域が一体となって豊かなふるさとの自然を教材としながら、ともに学びあい、生涯を通じて学び続けることのできる『人づくり』の佐賀県を目指すこと
を中心に、戦略的な施策の展開を図ってまいります。
 次に、平成十七年度当初予算案について申し上げます。
 我が国の経済は、このところ一部に弱い動きが見られ、回復が緩やかになっているものの、先行きについては、国内民間需要の増加が続いており、世界経済の着実な回復に伴って、景気回復は底堅く推移すると見込まれています。
 このような中、国の平成十七年度予算につきましては、これまでの「改革断行予算」という基本路線を維持し、持続的な財政構造の構築と予算の質の向上を図るため、歳出改革を一層推進することとされ、一般会計の一般歳出は、三年ぶりに前年度の水準以下に抑制されたところであります。
 また、平成十七年度の地方財政につきましては、地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入が回復傾向にある一方で、公債費が高い水準で推移することや社会保障関係経費の自然増等により、依然として大幅な財源不足が生じるものと見込まれております。
 このため、地方財政計画の歳出については、国の歳出予算の見直しと歩調を合わせて、規模の抑制に努めることにより、財源不足額の圧縮を図ることとする一方、歳入においては、「三位一体の改革」を着実に推進するためには、国と地方の信頼関係が必要なことから、安定的な財政運営に必要な一般財源が確保されたところであります。
 この三位一体の改革につきましては、本県の場合、平成十七年度における国庫補助負担金の廃止・縮減により約七十八億円の一般財源が必要となる一方で、税源移譲額は約六十五億円になる見込みであり、この差額については、地方交付税により措置されることとなっております。
 このような中で、本県の財政状況につきましては、これまでの数次にわたる経済対策等の実施によって、平成十六年度末の県債残高が予算規模を大きく上回る六千百九十九億円に達する見込みであることに加え、今後税収の大幅な増加が見込まれない中、公債費が高い水準で推移し、財源不足が続くことが予想されるなど極めて厳しい状況にあります。
 このため、これまで以上に財政健全化の取組を進める必要があることから、財源調整用の基金を枯渇させることなく、平成二十年度までに収支均衡の予算編成が可能となることを目指して、昨年十月に策定した行財政改革緊急プログラムの着実な実行が喫緊の課題となっております。
 このような厳しい中にあっても、県民の視点に立って、真に県民が必要としているものに、より的確に、より迅速に対応するため、平成十六年度から県庁の組織を「本部制」に再編し、各部門の判断と責任において積極的に部門経営を行うことができるよう、各本部に予算や人員の配分に関する一定の権限を委譲したところであります。
こうしたことから、平成十七年度当初予算の編成にあたっては、
県の仕事そのものの見直しと自立した歳入構造の確立を目指す「行財政改革緊急
プログラム」の着実な推進を図ること
県民との約束である「重点実施項目」関連施策への予算を重点化すること
各本部の経営判断に基づき事業を選択し見直すこと
などを行ったところであります。
 この結果、平成十七年度当初予算の総額は、歳入歳出とも、それぞれ、
・一般会計 四千二百七十億三千万円
・特別会計 約八百五十七億七百万円
となっており、一般会計におきましては、前年度当初予算と比較しますと、二・六パーセントの減となっております。
 また、公債費や地方消費税の清算金支出等を除いた一般歳出では、一・七パーセントの減となっております。
 次に、予算案の主な内容について申し上げます。
 まず、『農林水産商工分野』についてであります。
 地域産業の創出につきましては、地域産業の高度化や新産業の創出などを図るため整備を進めております「九州シンクロトロン光研究センター」の本年九月の利用開始に向けて、施設の心臓部である光源装置などの調整を進めるとともに、開設当初から様々な手段を講じて、その利用拡大を図り、本施設を核とした頭脳拠点の形成に取り組んでいくこととしております。
 また、産学官共同研究体による環境分野や医療・福祉分野、シンクロトロン光利用分野などでの独創的・先導的な技術や廃棄物の抑制技術に係る研究開発について助成することとしました。
 さらに、県内企業の新事業・新分野への展開を促進するため、次世代エネルギーの代表である水素を原料とする燃料電池関連産業の育成を進めていくこととしております。
 高齢者による新たな事業の創出につきましては、少子高齢化といった社会背景を踏まえて、「起業」を通じて地域経済の活力の維持・向上を図るため、今後定年退職を迎える高年齢者等を対象に起業家を創出するための支援を行うこととしました。
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